花柄ワンピースのノンナと冷たい米サラダ

イタリア食材マーケット エッセイ
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旦那の実家に帰るたびに一番楽しみにしていること。
それは「食事」です。

今回はイタリアでの夏の食事についてお話しします。


氷河が残るアルプスの山々が連なる北イタリア。
夏の太陽は容赦なく、緑はますます鮮やかに、白い彫刻は一段と眩しさが増します。

この時期、街にはドイツからの観光客があふれ、湖畔では日光浴や釣りを楽しむ人たちの姿が。
足だけ水に浸して涼んでいる人も多く、思い思いの暑い夏を楽しむ時間がゆったりと流れています。

バールではスプリッツ片手に語らう人たち、テラス席は地元の人や観光客で満席。
木陰のベンチには、毎日のように同じ顔ぶれのおじいちゃんたち。

この風景なしに、イタリアの夏の食事は話始められません。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

さて、本題です。


記憶に残っている夏の定番料理といえば、「米のサラダ」「Insalata di riso」


炊いたお米に、トマトやパプリカ、塩漬けオリーブ、ハムやチーズなど

色とりどりの野菜や食材を小さめのサイコロ状に切って、ご飯と合わせてから、オリーブオイル、酢、塩コショウでシンプルに味付け。

冷蔵庫で冷やしておいてからいただきます。

旦那のノンナ(nonna=おばあちゃん)が夏はコレばっかりというくらい

何回か作ってくれた思い出があります。

おばあちゃんのレシピは

パプリカ、きゅうり、ピクルス(きゅうりやベビーコーンなど)、プロシューットコット(加熱したハム)、プリモサーレ(ソフトチーズ)、ゆで卵。

※中身はいつもノンナの気分次第とその日菜園で採れたもの。

塩、コショウ、オリーブオイル、ホワイトワイン酢。

さっぱり食べれて、いろんな野菜もとれて、腹持ちする。

さらに冷たいので暑さもやわらぎます。

ノンナ曰く、入れるものは何でも良いのだそう。

ツナ缶や鶏肉を茹でたものを細かくさいたものなどとにかくなんでも!

夏になると毎日花柄のワンピースにつっかけを履いているノンナ。

Tutto! Metti! hahaha!っと笑うノンナが頭に浮かんで…


庭では、ズッキーニの花を摘んできて、さっと天ぷらにしたり、サラダに加えたり。

週に1度は家族でバーベキュー。
庭にある平たい石の焼き台で、お肉や野菜をじっくり焼き上げます。

旦那の実家のバーベキューの定番おかずは

「焼きナスのイタリアンパセリとニンニクオイル漬け」。

作り方は簡単!

容器にイタリアンパセリとニンニクを細かく刻んでオリーブオイルをたっぷりいれます。

そこにスライスして焼き目を付けたナスを浸して、軽く塩コショウをして完成!

生のニンニクが暑さで弱った胃を刺激して、フォークが止まりません。

皿に残ったオイルはパンで拭って、きれいにします。

あゝ美味しい。

メインのお肉より私はそっち目当てと言ってもいいくらい。

庭の大きな木がつくってくれるちょうどいい日陰に、テーブルと椅子を並べて昼食を囲みます。
テーブルクロス、食器、グラスのセットはいつも通り。

ただし、蚊には要注意。
アロマキャンドルを焚いて、ささやかな抵抗をしながらの食事です。
(私はとくに刺されやすいので、ミントのスプレーが手放せません。かけすぎに気をつけながら…)


夏のマーケットにはいつも以上に色とりどりの食材がたくさん。

トマトやナス、ズッキーニなどは様々な形のものが並びます。

小ぶりのスイカやメロン、平らな桃など果物も安くて美味しい。

量り売りだからこそ生まれる人とのつながり。

売り場のおじちゃんが汗をかきながら「ちょっとまけとくね~」なんてときも。

あったりなかったり。

夏のイタリアはいつにも増してカラフルで眩しくて

静かな午後の木陰が気持ちよく感じます。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

数年前の話ですが、日本にいるからこそ懐かしく思い出されるイタリアの情景や生活を

少しずつ記録していきます。

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